#テメキャス #テメキャス「キスしないと出られない部屋」整理も兼ねてつらつら書いた。終わってない。漫画で描けば1枚に収まったのになんでだ……。本編を読む旅の目的を果たしたあと。カルディナを抑え、聖堂機関の悪事告発を終えたテメノスは、ストームヘイルで眠る友人の墓へそれぞれ報告に出向き、仲間と共にフレイムチャーチへ戻ることになった。「そういえばさ」歩きながら、ソローネが何気なく口にしたのは、素朴な話題だ。「あの建物に隠し通路があったんなら、他にもありそうだね」「……いい着眼点ですねえ、ソローネくん」神官ギルドでは受付直ぐ側に聖火神への祈り場へ続く道があり、大聖堂にも地下道が用意されていた。「やはり、探偵に向いているのでは? どうです? 副業としてやってみてもいいかもしれませんよ」「ハハ、たまには考えてやってもいいかな」首元のチョーカーが外れ、はじめは暗い顔をしていたソローネも今では穏やかに笑うことが増えた。彼女はおそらく、事件解決より好奇心を理由に動く。だから探偵に、というのは提案というよりは、彼女に対してのヒントのつもりだった。盗賊でもいいし、探偵でも良く、自由に先を進んでいけるなら何にだってなればいい。そういう老爺心的な思いからの声かけだったが、時を経てそれはある意味でいい方向に動いたのだろう。「ねえ、隠し通路、見つけたんだ。見てみない?」よって、ソローネが宿へ戻るなり話しかけてきたときも、面白いですね、とテメノスは腰を上げた。たまたま外から帰ってきたアグネア、キャスティもつれて、四人で向かってしまったのである。ソローネに案内されて向かったのは、クロップデール近くの洞窟だった。シルティージの祭壇も地下にあるので、その類だろう。テメノスはキャスティの持つ角灯の明かりを頼りに道を遠目に眺め、ソローネとアグネアを振り返った。「隨分と古いようですね。このあたりに遺跡があるという話は聞いたこともありませんが、……なにか知りませんか? アグネア」「わたしもあんまり……ごめんね、テメノスさん」「いえいえ。ではここは……なんのための場所なのでしょうね」「先に行けば分かるんじゃないかしら」肝の据わったキャスティが面白半分に先へ進もうとするので、その手を掴んで引き止める。「危険ですよ」「しっかりした道よ? 罠もなさそうだし……心配ならオーシュットとオズバルドも呼ぶ?」「そうだね。呼ぼうかな」以下略でアグとソロが離脱し、テメとキャスでゆるゆる話していて、柵に凭れたところで崩れて落下。「いたた……大丈夫だった? テメノス」「ええまあ……」柔らかい地面──ではなく古びたベッドの上に落ちたようで、それぞれ起き上がる。部屋は冷たい石造りの壁に四方を囲まれ、どことなく聖堂機関の作りに似ていた。扉は一つだけ。錠前があることから、鍵を挿せば開くことは見てわかるものの、肝心の鍵が見当たらない。キャスティはふと扉枠の上に刻まれた文字に気付き、立ち上がった。「ねえ、ここになにか書いてあるわ……」テメノスは考え事をしているようで、こちらの声に気付かない。仕方なく先に読み──ふうん、とキャスティは首を傾げた。「テメノス、テメノス?」じっとベッドに腰掛けたまま考え事に耽っている彼は、多少呼びかけたところで気付かない。手を取ろうとしたが、動かせば気付いてしまうかも、と思い、キャスティは逡巡の末、彼の隣に膝をついた。「……今、なにかしましたか?」「あら、起きちゃった?」「その態勢は、一体何です?」「まあまあ、いいじゃない」声は聞き入れないのに、こめかみにそっと触れただけで気付かれてしまった。若干寄りかかっていたので、そのせいかもしれない、とキャスティはサッと離れ、扉に向かう。鍵が開くかと期待したが、まだのようだ。「……困ったわねえ」「鍵が掛かっているようですね」「そうなのよ。それで、……上にこう書いてあるの」テメノスが隣に並び、キャスティに促されて戸枠を見上げる。「……私の目には、キスをしたら出られる、と書いてありますが、あなたの目にも同じものが見えています?」「ええ。それでさっきあなたにキスしてみたのだけど、開かないのよね」頬に手を当てため息をついたあと、キャスティはごめんなさいね、とテメノスを見つめた。「考え事をしている間に、試しておきたかったの。嫌だったわよね」「……。……まあ、いいですよ。他にも書いてあるかもしれません、ひとまず部屋を調べましょう」さっと背中を向けられて、苦笑した。いくら扉に書いてあるからと言って簡単に信用し過ぎだ、と呆れられたのだろう。(……でも、ここに書いてあることが本当だったら、嫌だと思うのよね)彼のように清廉さを好む人間は、たとえ部屋から出るためだとしてもキスなどしたくないだろう。適切な順序を踏んでの行為ならまだしも、自分達はただの仲間でしかない。(……ソローネとだったら、すぐ出られたのでしょうね)彼に倣って室内を見てみる。薬瓶が端に置かれているが、これは中身がなく。引き出しを開けて見ても空だ。不思議と埃っぽくないことだけがすくいで、ベッドも古びてこそいるがリネンは清潔のよう。──そういえば、どうしてこの大きなベッドが一つしかないのだろう。「なにかわかった?」「……いいえ」ベッドに腰掛け、うろうろと室内を見て回るテメノスの後ろ姿を眺める。最終的に扉の前で文字を見上げて留まっているので、なんだか玄関で誰かを待っている犬のようにも思えた。「ソローネ達が助けてくれるまで待つ? 水と、携帯食なら少しあるわ」「それも手ですが、……どうして先程、試そうと思ったんです?」テメノスがようやく振り返り、こちらへ戻ってくる。隣に腰掛けたので、互いに顔を見合わせた。「気付いてないなら、問題ないかと思って」「……酷い人ですね。手を出されないよう気を付けなくては」「そうでしょう? だから、早く出たほうがいいと思うわ」その仕組みは謎だが、たかだかキス一つで外に出られるなら安いものだと思う。キスといっても手の甲だったり額だったり、場所の指定はないのだから、どこでも良いはずだ。それでも開かないのは、おそらく一般的なキスが求められているからだと推測はしているが。「私はしてもいいのよ。あなたが嫌でないなら」「……何を言っているんです?」「え?」早く出ないといけない、だからキスをしてもいい、とそう言ったつもりだ。キャスティが戸惑いを見せると、テメノスはこちらへ向き直り、真面目な顔で言う。「出るためという名目でその身を差し出すんですか?」「……どうしてあなたが怒っているのか、分からないわね。 私達は部屋から出たい、出るためにはあの扉を開けなくてはならなくて……ここで斧を振るったり魔法を放ったりすれば私達にも被害が出かねない。最善の策は大人しく書いてあることに従うことだと思うわ。ソローネもいないし」「そうですか」彼は何気ない素振りでキャスティの肩を押した。背中がベッドに沈む。「それを理由にこのように迫られる可能性もあるはずです。発言には気を付けてください」「……あなただから言ったのよ?」「はあ……全く。勘弁してください」書き終わらなかった!続きはまた今度。畳む favorite やった〜! わーい! 嬉しいです! ありがとうございます! 感謝! 2025.3.18(Tue) 07:10:19 小説 edit
#テメキャス「キスしないと出られない部屋」
整理も兼ねてつらつら書いた。終わってない。
漫画で描けば1枚に収まったのになんでだ……。
以下略でアグとソロが離脱し、テメとキャスでゆるゆる話していて、柵に凭れたところで崩れて落下。
書き終わらなかった!続きはまた今度。
畳む