No.175, No.174, No.173, No.172, No.171, No.170, No.169[7件]
#テメキャス
#テメキャス「嘘から出た」
災い転じて〜のテメ視点。
畳む
言い訳なんですけど小説を書く以外のことができない時間があってですね……それでね……小説で書きやすい話がね、増えるんですね……。
#テメキャス「嘘から出た」
災い転じて〜のテメ視点。
人は見かけによらないとはよく言う。
真面目な人間ほど裏であくどい仕事をしていたり、口やかましい厳しい人間ほど親切で情に厚かったりと様々ある。なら、自分という存在すら曖昧な──記憶のない人間ではどうか?
答えは『分からない』だ。なにせ、照らし合わせるべき答えがないのだから。
「もう一杯いかが?」
「いいえ、これ以上は無理です」
「あらそう。じゃあ私がいただくわ」
ほんのりと頬を染めてはいるが、酒を飲むペースも話し方も何一つ変化がないキャスティの隣で、テメノスはアルコールで痛み始めた頭の片側を押さえた。
一緒に飲まないかと誘われ、これまでの事情を語り合っていた。共に旅をするのだから多少は事情を明かしておいた方が都合が良いだろうと、今後の滑らかなコミュニケーションのために酒に付き合ったわけだが、キャスティの方は過去の自分を探すために酒を選んだらしい。
ヒカリは目的を果たすまでは控えるといい、オズバルドにおいては酒が嫌いだという。
テメノスがうっかり了承をしたからこの酒の席は設けられ、そしてキャスティの思わぬ酔いっぷりに、既に後悔をし始めていた。
普段はしっかりとしている者が、酒が入ると弱る、なんてことはある。男性の多い今のメンバーで、彼女の中に不満や困りごとがあるなら、新たに来たテメノスが対応することも可能だと──キャスティには異端者たちをしりぞけてもらった恩がある──考えていたのだが。
「興味深いことではあるの。記憶を思い出したということは、深い関わりのある人だったのかもしれないし……」
カナルブラインで出会ったマレーヤという女性が、彼女の記憶を取り戻すきっかけになったという話だった。記憶喪失の状態を記録し、オズバルドという検証者も立て、彼女は記憶を取り戻す過程を書き留め、今後の治療に役立てるという。
記憶を失ってこれだというなら、記憶を失う前の彼女はどうだったのだろう。知識の量からしてもそれなりに人を助けてきたことが伺え、真剣に耳を傾けていたテメノスだったが、限界は近づいていた。
「すみません。頭痛もするので、帰りたいと思います」
「大変! そういうことは早めに言って。頭痛薬ならすぐに出せるけど……お酒が抜けてからのほうが良いわね。帰りましょう」
二つ返事どころか彼女の方から率先して立ち上がり、テメノスを部屋まで送るというので、驚いた。そこまでの痛みでもなかったので、余計にだ。
「一人で歩けますから」
「そう言ってつまづくものよ。安心して」
「……あの」
子供のように手を引かれ、宿へ連行される。
ここに仲間が通りがかってくれたなら、すぐに助けを求めたのだが、あいにく廊下を歩く人もいなければ受付も不在となっていた。キャスティは迷いなくテメノスの部屋を目指し、鍵を開けて、と一歩下がる。
「ここまでで構いませんが」
「だめよ。ベッドに横になって、容態を確認しないと」
「……はい」
酒の勢いもあるのだろう。やけに熱心に言うので、まさかこれが彼女なりの誘い文句なのかとひやりとしつつ、部屋の扉を開けた。
「ベッドに寝て。水は……ここにはないわね。私の水筒をあげるわ。明日には新しいものに変えるから」
ローブを外してベッドへ横たわる(流石にそれ以上、服を脱ぐことは躊躇われた)。テキパキと動き、鞄の中から薬草や調合道具を取り出したキャスティは、細かな症状を確認した後、ごりごりと調合を始めた。
それから小瓶に詰め、蓋をする。
「明日になっても痛むなら、これを飲んでね。……さて、他になにか手伝うことはある?」
「もう十分ですよ」
「遠慮しないで。でも、その前に、暑くなってきたから上着を置かせてもらうわね」
「あの、キャスティ」
もうそのまま部屋へ戻ってくれと言う前に、話が進んでしまう。宿の調度品に触れ、他にすることがないことを確認すると、キャスティは部屋を出るのではなく、椅子を持ってきてベッドの隣に腰掛けた。
「寝ないの?」
「……」
寝られないのは彼女のせいだ。しかし心配してくれていることは明らかなので、指摘しにくい。
テメノスはため息をついた。
「では、おやすみなさい。鍵は開けておいて構いませんので」
「分かったわ、おやすみなさい」
眠ったふりをしてやり過ごし、キャスティが部屋を出た後に落ち着けば良い。テメノスはそう考え、瞼を閉ざした。
──少しの間、眠ってしまっていたようだった。蝋燭の火も消えた暗い室内を見渡し、起き上がる。
「……!」
足元に人の塊があり、心の底から驚いた。
キャスティが眠っていたのだ。
「やれやれ……」
ここから彼女の部屋へ移すにも骨が折れる。仕方なく自分のベッドに寝かせたわけだが、ここで一つミスをした。シーツの上に引き上げたので、上に掛けてやれるものがなかった。
何かないかと部屋を見渡し、自分のローブを見つける。これなら寒くはないだろうと背中にかけてやり、静かに部屋を出た。もちろん、鍵をかけて。
ヒカリとオズバルドに事情を伝え、相部屋にしてもらう。部屋の隅にあったソファで眠らせてもらったテメノスは、翌朝、キャスティが部屋を出られるようにと扉の鍵を開けに向かった。
最後に中の様子を見ておこうとそっと開くと、彼女は既に起きていた。
「……テメノス?」
目が合う。
「起きましたか」
「え、ええ……」
戸惑っている様子が気になり、部屋へ入る。
ついでにローブを返してもらう。
「貸してくれたのね、ありがとう」
呑気な発言だと思った。ここで寝落ちたことを気にしていないようだ。
ローブを羽織るでもなく、テメノスは椅子に座る。
昨晩のことで、一つだけ忠告をしておこうと思ったのだ。無闇に男性の部屋で寝てはならない、と。
「さて、部屋を出る前に確認といきましょうか。あなたはどこまで覚えていますか? キャスティ」
「……昨晩のことよね?」
聞き返されたことで肩の力が抜けた。
「……覚えていないようですね」
「お、覚えているわよ。昨晩はあなたとお酒を飲んで──話をしたのよ……。いつ帰ってきたのか、覚えてないけれど」
キャスティはそれからぽつりぽつりと昨晩のことを語り出した。どうやら彼女は、テメノスとの時間を楽しんでくれたらしい。楽しくおしゃべりしたわよね、と笑った後、急に表情を戻して首を傾げる。
「……それだけじゃなかった?」
「ここまで運んだのは私です」
「あ、そうだったの。ごめんなさい、ありがとう……重かったわよね」
そんなことはなかったが、それを言えば彼女を抱き上げたとでも勘違いされそうなので黙っておく。
それよりも、だ。
「……あなたには警戒心というものがないことを理解しました」
しみじみとテメノスは呟いた。旅を始めて、一週間が経過したかどうか。野営で雑魚寝をすることがあるとはいえ、こういった密室にもなりかねない場所までついてきておいて眠ってしまうのは危険だ。
仲間達への信頼があるのだろう。それ自体は素晴らしい。しかし、そうではない人間も中にはいるはずなのだ。
テメノスが相手であったことが、彼女にとっては幸いだった。ヒカリはそのような卑怯な真似を考えぬだろうし、オズバルドはそもそも忠告しない。
仲間になって浅い自分なら、さほど大きな歪にはならないだろうと──どのみち旅が終われば解消される関係なので──自ら悪役を買って出た。
「昨晩のことを覚えていないとは、本当に残念です」
「……え、」
「覚えてないあなたに言うのは可哀想なので、これ以上は言わずに置きますが……」
「ま、待って。どういう、」
「──おや、聞きたい?」
頭の良い彼女に考えさせてはボロが出る。テメノスは笑いかけ、彼女に警戒心を持たせるためにわざとらしく近い場所に身を寄せた。
「聞くより再現した方が早いかもしれません。本当に、知りたいですか?」
昨日の酒の席と違い、テメノスが近寄れば同じだけキャスティは後ずさる。それで良い。
「……ということになりかねませんので、気を付けてくださいね」
正しく警戒してくれたなら、十分だ。
にこやかに微笑み、さっと立ち上がる。
「では、先に行ってますので。支度が終われば来てください」
「いまの、嘘よね?」
「さて。どうでしょうね」
嘘だといえば彼女は気を緩めるだろうと思い、敢えて曖昧に言葉を返した。
テメノスの諫言は、てきめんに効いたようだった。
記憶喪失なんて、悪い人間からすればこじつけやすい弱点でもある。警戒心を正しく持ち、仲間と共に旅をする限り、彼女は守られるだろう……そう考えていた。
しかし、旅に同行する人間が増え、別行動の機会を得たことで、その思惑は外れた。効果は予想に反して局所的なものでしかなかった。──キャスティは、テメノスとの酒の席を避けていただけだった。
ソローネ、オズバルド、オーシュットとクラックレッジを見て回ったあとのことだ。酒場で待つのはアグネア、パルテティオ、ヒカリ、キャスティの四人で、外で鍛錬に勤しんでいるはずのヒカリの姿がなかったので、おや珍しいなと開いていた窓から中を覗いた。
そこで、見てしまった。酒を片手に楽しそうに飲んでいるヒカリとキャスティの姿を。
アグネアは舞台に、パルテティオは酒場の常連たちと話をしていて──ヒカリとキャスティは最も付き合いの長い二人であったからか、余計に、仲間達の前で見る姿よりも親密に見えた。
ヒカリはキャスティとは反対の方ばかりを見ているが、たいして彼女は構わず彼に絡んでいる。
「見てよ、あの二人」
ソローネが楽しげな声を出した。
「仲が良いよね」
オズバルドがため息をつき、オーシュットはそれよりも漂う料理の匂いによだれを垂らしている。
「……そうですね」
何をそこまで驚くことがあったのか分からない。テメノスはソローネと雑談をしながら酒場に入り、それから、カウンターに座る二人に声を掛けた。
「あら、おかえりなさい」
「戻りました。随分、楽しそうですね」
「そうね。あなた達を待っていたの。ヒカリくん、ありがとう」
「ああ」
残る酒を一息に呷り、キャスティは席を立つ。ソローネが引き止めたが、ごめんね、と申し訳なさそうに言うと宿へ戻っていった。
「……酒、好きだって言ってたのにな」
残念そうに呟くソローネの言葉が、耳に残った。
仲間達にそれとなく話を聞くと、キャスティはどうやら酒を好んでいるらしい。だが、時折ああやって、それまで楽しそうに飲んでいても席を立ってしまうことがあった。
そしてテメノスの知る限り、キャスティが酒を飲む姿はあれ以来、見たことがない。つまりは自分が不在のときに彼女は酒を飲んでいるということになる。
そういう意味では無かったのだが。
頭を抱えそうになった。忠告したことは覚えているが、なんと言って脅かしただろうか。
(……彼女ならそれこそ、まともに取り合わないような)
男の対応にも慣れている風であるから、その真意を図り兼ねる。なにより、正しくテメノスを警戒するなら二人きりの時だけで十分では。
(まあ……どこかで誤解を解くとするか)
旅も終わりが見えていた。
解消されれば、彼女の負担も減るだろう。安易にもそう考え、自分から動かなければいいだろうと、テメノスはこれを放置した。
旅を終えて、フレイムチャーチに戻り。
一度だけ、キャスティが町を訪ねてきた。
何かを決めたような顔付きだったが、その夜の食事時は旅の頃と変わらなかった。
二人きりだという意識があるのか、彼女は酒を飲むこともない。
「このあとはどうするんです?」
「患者がいないか診て回って、次の町へ行くわ」
「そうですか」
小さな町だが、住人は多いので数日は滞在するだろう。その中で話をすればいいかとテメノスはこの夜、酒場の前で彼女と別れた。
ところが、予想は外れた。翌日空色の姿が見えないので宿を訪ねると、彼女は宿に泊まらなかったらしいことがわかった。
腑に落ちなかった。何かを急いでいた素振りはなかったし、手が足りぬと言うなら頼みそうな彼女だ。警戒するなら、それこそ夜間の移動の方を危険視するべきだ。
(……まあ、元気ならそれで、)
それでいい、と思いたかったが、思えなかった。
この違和感はなんだろうか。
それから仕事で出掛けることが何度かあり、エイル薬師団の話を聞くことはあったが、それはテメノスの期待する話と少し違っていた。武勇伝を聞きたいわけではなかった。彼女がこの日もどこかで健やかでいる──そういう安心の得られる話が聞きたかった。
アグネアから手紙とチケットを受け取ったとき、テメノスが気にしたのは、キャスティは来るだろうか、ということだけだ。
仲間を大切にする彼女だから、きっと来てくれるだろう。
けれど、もし何らかの理由で来られないことがあったら、そのときは──。
(……皆で、助けに行くことになる)
皆の中の一人でいる限り、テメノスは彼女と話ができる。それがもどかしく感じた。
抱えている感情が、仲間に対するものとは異なりつつある。それを自覚しながら、ニューデルスタへ出かけた。
キャスティは、町に来ていた。夜、仲間達と集まって食事をすることになり、その中で、彼女はパルテティオから酒を受け取った。
いつも通りだった。テメノスが初めて見るだけで、皆は酔いで気を緩めたキャスティを、朗らかに見守っていた。
──今更、警戒を促した自分はやり過ぎだったのでは、と気付いた。
なぜ、気を付けたほうがいいと考えたのか? どうして非難されるだろうと思いながらも、忠告したのか。
彼女がとても魅力的な人物だと、あの夜に理解したからだ。
他の男なら、自分のように理性的に対応しないだろうと思い込んだ。そんな輩に汚されてほしくなかったから。
我ながら、浅ましい嫉妬をしたものだ。
明日も皆で集まり、食事をすることになった。それなら彼女もすぐにいなくならないだろうと思ったが、万一の可能性もある。
テメノスは皆がアグネアに目を奪われている隙に、キャスティの隣席に移った。紅茶を飲む間だけ話をしたが、目が合うことはなかった。気まずそうにも見えた。
それから、宿へ戻る間にどうにか謝罪を試みる。
「もういいの。気にしてないわ。……あなたじゃなければ、大変なことになっていたかもしれないもの。助けてくれてありがとう」
彼女は全てを聞くこともなく、礼を口にした。非難すべき場面で、なぜ他人を思い遣るのか──彼女の気づかいを受け取るほど、自分の卑怯さが身に沁みた。
「……キャスティ、」
「ごめんなさい。ちょっと酔ったみたいだから、もう寝るわ。おやすみなさい」
「……分かりました。おやすみなさい」
ここで引き止めると更に追い詰めることになるのではと危惧し、テメノスは渋々従った。けれど、部屋で眠る気にはなれず、ロビーのソファにぼんやりと腰掛け、窓から外を眺めた。
それから少しして、やはりもう一度話がしたいと思い、不躾だと思いながらも、キャスティの部屋を訪ねることにした。受付には怪しまれたが、神官の格好であったことが功を成し、部屋の番号を教えてもらえた。
扉の前で躊躇う。
また気づかわせてしまうことは承知の上で、ノックをする──
「テメノス?」
扉が開き、中から髪を下ろしたキャスティが出てきて、驚いた。が、その目元が赤く染まり、瞳が潤んでいることから泣いていたのだろうことが察せられ、胸を痛める。
おそらく、泣かせたのは自分だ。
「何があったんです?」
「なにが?」
「……目元が赤いので」
「ああ……そうね」
彼女は否定しなかったが、事情を話す気はないようだった。
「あなたの方こそ、どうしたの?」
「……気になってしまったもので」
「あ、そうよね。ごめんなさい、さっきは私も良くなかったわ。疲れていたみたいなの」
まるでそれが当然のことのように、キャスティは柔らかに微笑む。
「心配してくれたのね。ありがとう」
「──」
なぜ、そこで感謝する。
テメノスの考えすぎなのか。だとしても、ここで何もなかったかのように引き返すことはできない。
フレイムチャーチでも、明日また会えるだろうと思っていたのに、会えなかった。
彼女のその涙の理由も、この夜が明けてしまえば無かったことにされる気がした。
「少し、話しませんか」
「……夜も遅いし、明日じゃだめかしら」
困ったように言われた。最もな話だった。
それでも食い下がる。警戒しろと言っておいて、その警戒心を無視させるようなことをしている。
「気持ちは分かります。少しだけで構いませんから、お願いします」
「……少しだけよ。紅茶を飲もうと思ったのだけど、あなたも飲──」
「おやすみ~」
その時アグネアの声が響いた。いい理由だった。
キャスティに迷惑をかけてはならないと思いながらも、部屋に入れてほしいと懇願する。少し早口に唱えれば、あっさり彼女は受け入れた。
廊下の人気がなくなるまで、気は休まらなかった。むしろ声の大きさにすら気を付けないといけない。
「……また今度でもいいわよ?」
「いえ。ただ、紅茶は諦めます……残念ですが」
「そう……」
キャスティは曖昧に応え、居心地悪そうに視線を落とした。それもそうだ。彼女には嫌な思いをさせてきた。
「夜分に女性の部屋を訪ねる無礼さは理解しています。それでも、話をしておかなくてはと思いました」
「お酒のことなら、もう十分よ」
「いいえ、違います。その件ではなく、……私的な感情の話になりますが」
卑怯な真似をしておいて、今更何を言うのだろうと思ったが、ここで頬の一つでも殴られておかなくては気が済まなかった。
「この先、あなたに会えない気がしたので、言わせてください。……ずっと、あなたのことを一人の女性として気にかけていました」
「……それって、どういう意味?」
「分かりませんか?」
テメノスは視線を一度逸らした。彼女から軽蔑の目を向けられようものなら、堪えられそうになかったからだ。
だが、それも全ては自分の軽率な行動ゆえだ。ここに来て何を逃げているのだと思い直し、彼女の顔を見る。
予想していた、どの表情とも違っていた。異性からの好意に疎い彼女の姿は何度も見てきたから、それとは違う様子であったことが、ほんの僅かな希望をテメノスに抱かせた。
手を、掴む。どうか、この期待を裏切ってほしくないと懇願するように。
「──あなたのことが、好きだと言っています」
一拍の後、彼女が泣きそうに顔を歪めたので、思わず抱き締めていた。震える肩の儚さを、柔らかな髪や自分よりも細いその身体をもう二度と取りこぼさぬよう、支える。
「わ、……私、も」
長いようで短い沈黙だった。あの紫の雨の中、かつての仲間をその手で殺めたときの、あの悲しげな声とも違う、本当にささやかで、小さな声だった。
ゆっくりと腕の力を緩めると、キャスティも応じて顔を上げた。その顔は泣いてこそいなかったが、これまで見たことのない愛しい顔付きであることは間違いなかった。
壊さぬように、慰めるように触れる。甘んじて受け入れてくれた温もりに感謝をしつつ、許されたことで堪えていた感情が溢れ出て、どうしても受け止めてほしくなった。
引き寄せると首に腕が回された。
「……いいんですか?」
「ええ、」
了承されたので、そのまますぐそばのベッドまで──一時も離れることが惜しく、口付けをしながら──連れ込んだ。
文字通り夢のような時間だった。
朝を迎えるのが惜しいほどで、先に目覚めたものの、眠る彼女の姿を見守っていたくて、ローブを被せ、頭を寄せて寝直す。
キャスティは真面目な人間であるので、目覚めると素直にテメノスを揺すり起こしてくれた。
それがどれだけ幸福なことか知っていたので、すぐに起き上がる。欠伸が出た。
「昨晩のこと、覚えています?」
聞かずにはいられなかった。もしここで忘れられていようものなら、思い出すまで再現してやるつもりで、答えを待つ。
けれど、キャスティは穏やかに笑ってこう言った。
「ええ。──もちろん」
顔を寄せると目蓋を下ろす。大人しく受け入れてくれるところがまたテメノスを調子づかせるわけだが、これに関しては彼女に言うことではないと思ったので、いまは言葉にするより行動で返すことにして、仲間達との集合時間まで彼女を堪能することにした。
畳む
言い訳なんですけど小説を書く以外のことができない時間があってですね……それでね……小説で書きやすい話がね、増えるんですね……。
#テメキャス成人向け
サンプルを支部に上げてきました。
リンク
サンプルは全年齢なのですが、中身が成人向けなので成人向け設定&ログイン限定公開にしてます。
表紙を気に入ってるのでイラスト版のサンプルもまた後で上げます。
追記。
あげました。漫画のサンプルを少しだけお披露目してます。
イラスト版のリンク
サンプルを支部に上げてきました。
リンク
表紙を気に入ってるのでイラスト版のサンプルもまた後で上げます。
追記。
あげました。漫画のサンプルを少しだけお披露目してます。
イラスト版のリンク
#テメキャス
#テメキャス「災い転じて」
洋ドラチックに書いたやつ。ハピエンです。
畳む
漫画で描きたいな。
#テメキャス「災い転じて」
洋ドラチックに書いたやつ。ハピエンです。
目を覚ますと宿にいた。
キャスティは怠い頭をもたげて室内を見渡す。一人部屋、だったろうか。ああそうだ、珍しく宿の個室が取れて、しかし四人分はないとのことで、くじ引きで決めたのだ。
シーツには香水が振りかけられていた。ニューデルスタは人々の装いも派手であるので、利用者から移ったか、あるいは洗濯時に振りかけているのだろう。それはいいとして。
「そのまま寝ちゃったのかしら」
カチューシャを頭部から外し、皺を伸ばす。
よく見ると脱いだのは上着とエプロンだけのようだ。
(……記憶がない)
そんなに飲んだだろうか。
昨晩のことを思い返そうと頭に触れたとき、ノックの後、扉が開いた。
「……テメノス?」
「起きましたか」
「え、ええ……」
返答もなく扉を開けるのは失礼なように思うが、彼はもしかしてそういった部分に無頓着なのだろうか。キャスティが戸惑いを隠さず様子を見守っていると、目が合った。
「それ、返してもらっても構いませんか?」
「それ?」
「私のローブです」
毛布だと思っていたものはどうやら彼の外套だったらしい。白地であるので気付かなかった。
「貸してくれたのね、ありがとう」
香りについてとやかく思ったことは忘れよう。軽く折りたたんで渡すと、テメノスは何も返答せずに受け取った。羽織ることもなく、近くの椅子を引いて腰掛ける。
「さて、部屋を出る前に確認といきましょうか。あなたはどこまで覚えていますか? キャスティ」
「……昨晩のことよね?」
「……覚えていないようですね」
「お、覚えているわよ。昨晩はあなたとお酒を飲んで──」
剣士ヒカリはク国が落ち着くまで酒を飲まないといい、学者オズバルドは酒を好まないと言うので、酒場で酒を頼むのはキャスティだけだった。そんなところにフレイムチャーチから神官テメノスがキャスティの一行に加わった。
ニューデルスタに到着した夜のことだ。酒場で食事を取ったあと、キャスティはいつものように酒を頼むことにした。
『あなた達はいいとして、テメノスさんは?』
『テメノスで構いませんよ。……そうですね、一杯いただきましょうか』
聖職者であるので、やはり酒は好まぬのかと思いきや、意外な返答だった。
彼は酒が届くと、少しいいですか、と言って静かに祈りを唱えた。それが彼の身近な人を思っての祈りだと思ったキャスティは、そのまま彼に乾杯の言葉を強請った。
『……では、旅の幸運を祈って』
『乾杯』
記憶を失ってから、誰かと酒を酌み交わすのは初めてだ。
記憶がないのでなんとも言えないが、自分がよほどの酒乱でない限り、多少飲んでも問題ないだろう。
『酒はお好きですか』
『多分、そうみたい。こうやってお店に来るとどうしても……飲みたくなっちゃうのよね』
『へえ、それは』
テメノスが言葉尻を笑い声に変え、酒に口をつける。
『なにかしら?』
『身体が覚えている、というものなのかと思いましてね。あなたが人を助ける知識を忘れなかったように』
『言われてみれば』
そういう考え方もあるかとキャスティもこくりと酒を飲む。この独特の苦みと炭酸がたまらない。
これから旅に同行するというなら、彼について知っておいてもいいだろう。キャスティはテメノスが拒まぬ限りの彼についての話に耳を傾け、自らはヒカリ、オズバルドと出会うに到った経緯を語った。
「……それだけじゃなかった?」
「ここまで運んだのは私です」
「あ、そうだったの。ごめんなさい、ありがとう……重かったわよね」
彼は旅を始めたばかりで軽装だ。斧や旅の荷物も多いキャスティを運ぶのは骨が折れたことだろう。
「……あなたには警戒心というものがないことを理解しました」
深いため息を吐くとテメノスは立ち上がり、ベッドに座るキャスティの前へ歩み寄る。手を伸ばせば届く距離まで近付くと、立ち止まった。
何を言われるのだろうかとじっと彼を見上げる。冷ややかなその眼差しに緊張を強いられていたが、急に、彼は目元を和らげた。
「昨晩のことを覚えていないとは、本当に残念です」
「……え、」
「覚えてないあなたに言うのは可哀想なので、これ以上は言わずにおきますが……」
「ま、待って。どういう、」
「──おや、聞きたい?」
テメノスは笑うと身を屈め、隣に腰を下ろす。
「聞くより再現した方が早いかもしれません。本当に、知りたいですか?」
こちらに身を寄せるようにして艶めいた低めの声を出す。キャスティはそれが言わんとするところをすぐに察して、同じだけ後ずさった。
「……ということになりかねませんので、気を付けてくださいね」
にこやかに微笑むと、テメノスはさっと立ち上がり、ローブを羽織る。
「では、先に行ってますので。支度が終われば来てください」
「いまの、嘘よね?」
「さて。どうでしょうね」
かろうじて問い返せたが、彼を引き止めることはできなかった。
旅を続ける中で彼の人となりを理解するにつれ、あの件は嘘だろうと思うようになった。ほとんど初対面の男性に気を緩めすぎだという、彼なりの諫言だった。そうに違いない。
「ねえ、ヒカリくん。今日は飲みましょうよ」
「分かった。いいだろう……そなたは本当に酒が好きだな」
それでも、テメノスが酒場にいない時しか、酒を気軽に飲めなくなっていた。ク国が落ち着き、ヒカリが酒を飲むようになってからは特に、キャスティは決まって彼と飲むことにしていた。
なぜって、年下の男性相手なら多少気が緩んでも羽目を外すなんてことはしない自信があったから。
その日はアグネアとパルテティオが酒場にいた。酒を飲まないアグネアと、酒を片手にテーブルを渡り歩くパルテティオと、そんな二人をカウンターから眺める自分達と。
穏やかな夜だった。キャスティはいつも通り、テメノス達が酒場に戻る頃、入れ違いに宿へ戻った。
我ながら、どうしてそんなことをするのか、説明ができない状態が続いた。一度の過ちを掘り返すような人ではないと分かっているし、酔ったところで自分はそこまで奔放にならないと思っている。
旅が終わって、テメノスが胸のうちに留めておくと皆の前で告げたとき、キャスティは曖昧な気持ちでそれを聞いた。
彼の優しさを正確に理解しつつも、優しいならばどうして嘘なんてついたのだろうと──もうその話が彼の中で些事に片付けられてしまったのだろうことを、ひどく残念に感じていた。
一人で旅をしている間も、酒を頼むと殊更そのことが思い出され、流石に気付いた。
これは、あまりに彼に囚われすぎている。
自分の過ちを認めて告白すれば、彼は赦してくれるだろう。そう思い、一度はフレイムチャーチを訪ねたキャスティだったが、
「おや、懐かしい顔だ。ようこそ、フレイムチャーチへ」
穏やかに迎えられると言い出すにも言い出せず、そのときは食事だけしてすぐに町を出た。
そんなものだから、アグネアからチケットと手紙が届いた時、キャスティは腹を決めたのだ。
今度こそ、この思いを断ち切る。
そう意気込んで、ニューデルスタへ向かった。
舞台のあと、皆で食事をすることになった。酒も飲むだろとパルテティオに言われ、ええ、と笑顔で頷く。
テメノスも同席していたが、彼のことは気にせずにいようと何度も言い聞かせ、酒を飲んだ。
アグネアがギルのピアノに合わせて踊り、歌う。
皆がそれを見ている中、テメノスが席を移ってきた。
ぎくりとしたが、ここで席を立っては怪しまれる。大人しく歌の終わりを待ち、酒を飲む。
「よく飲みますね」
「そうね。これで終わりにするわ」
「紅茶でも飲みます?」
「……一杯だけもらおうかしら」
それを飲むまでならいいか、と。
これで最後なのだし、とキャスティはグラスを空け、温かな紅茶をもらった。
近況報告をし合ううちに、紅茶もなくなる。
「名残惜しいけど、そろそろ宿で休むわね」
皆とはまた明日朝食を共にする。それじゃあ、と席を立つとテメノスも立ち上がった。
「散歩に出かけようかと思いまして」
「そうなの。気を付けて」
店の前で別れるのかと思いきや、彼はそのままキャスティの後をついてくる。
「……ついてきてる?」
「そちらの宿なものですから」
「なら、隣を歩けばいいじゃない」
くす、と笑って促せば、彼はゆっくりと並んだ。
「……一つ、謝りたい事があります」
「なにか悪いことでもしたの?」
「ええ。それはもう」
靴音が響く中、静かに彼は口にした。
「あなたの好きなものを制限してしまったことを、ひどく反省しています」
「……」
坂を進めば、その先には宿ムーンデルスタがある。
二人の横を睦み合うカップルが行き違い、その間、テメノスは話を止め、再び人が少なくなってから口を開こうとした。
──ここで彼の謝罪を聞いてしまえば、すべてが終わってしまう。
「テメノス」
それを防ぎたくて、名前を呼んだ。
「もういいの。気にしてないわ」
嘘だったが、そういうことにしなくては、彼はずっと気にするだろうと思った。自分と同じように、とはいかなくとも、キャスティ自身、それが引っかかりとなっていたことを良いとは思えなかったので、テメノスが同じことにならぬよう、自分がケアをしなくてはと考えた。
「あなたじゃなければ、大変なことになっていたかもしれないもの。助けてくれてありがとう」
「……キャスティ、」
「ごめんなさい。ちょっと酔ったみたいだから、もう寝るわ。おやすみなさい」
ここで話を続けても、互いに傷を慰め合うだけだと思い、早々に話を切り上げる。
テメノスは少し迷った末、おやすみなさい、と応えた。
彼に怪しまれぬようゆったりとした足取りで自分の部屋へ向かう。
そうして部屋前まで来るや、急いで鍵を開け、扉を閉めた。
「っ……」
こらえきれなかった涙を慌てて手のひらで受け止めて、大きく息を吸う。
彼のことが、好きだった。
なぜ、今になって気付いてしまったのだろう。
喉が震える。泣き喚いてしまいたかったが、隣の部屋に響くのも困る。手袋を外して、指先で雫を拭う。
そうして、溢れるままに涙を流してキャスティは感情を全て外に出すことにした。
カチューシャを外し、髪を梳かす。ケープもエプロンも外して肩を楽にした。
眠ってしまいたかったが、この夜を終えてしまえばこの恋心もなくなってしまうのだと思うと惜しかった。そのくらいには想っていた。
(……きっと、気にしていたのはそのせいなのね)
もしかするとテメノスも何かを察していたから話そうとしてくれたのかもしれない。そうだとすれば、先程の自分の対応は、良くなかった。
明日、気分を落ち着かせてから話をしよう。そうすればこの想いも忘れられる。
喉の渇きを覚えて、宿に頼もうと考えた。ケープだけを羽織り、部屋の扉を開ける。
「おっと」
「……テメノス?」
まさに部屋を訪ねようとしていたのだろう、テメノスがノックをしかけた手を止めた。驚いたのも一瞬のことで、彼は顔をしかめる。
「何があったんです?」
「なにが?」
「……目元が赤いので」
「ああ……そうね」
鏡で変ではないか確認しておけばよかった。否定しようにも無理があるので、素直に頷く。
「あなたの方こそ、どうしたの?」
「……気になってしまったもので」
「あ、そうよね。ごめんなさい、さっきは私も良くなかったわ。疲れていたみたいなの」
認めてしまえば平気だった。なにも恐れることはなく、穏やかな気持ちで彼の顔を見上げる。
「心配してくれたのね。ありがとう」
「──」
こんなふうに仲間の様子を気遣える、優しいところが好きだった。そんな思いから感謝の微笑みを浮かべると、テメノスは何かを言いかけ、口を閉ざし、ややあってキャスティの名前を呼んだ。
「少し、話しませんか」
「……夜も遅いし、明日じゃだめかしら」
「気持ちは分かります。少しだけで構いませんから、お願いします」
彼は食い下がる。口調はあくまで平然としていたが、どことなく焦っているようにも思われた。
「じゃあ……少しだけ。紅茶を飲もうと思ったのだけど、あなたも飲──」
「おやすみ~」
その時だった。アグネア達の声が廊下に響いた。
女性達の部屋はキャスティの部屋と同じ三階にあり、男性陣は二階になる。階段を上る音はそこまで迫っていた。
「すみません、中に入れてもらえませんか」
「ええまあ、どうぞ」
テメノスが焦ったように懇願するので部屋の中へ入れてやる。足音が複数、それから、おやすみ、と言い合う声を最後に、廊下から人気がなくなった。
ほ、とテメノスが息をつく。
そこでようやくキャスティも理解した。
──二人で居るところを見られたくなかったのだ。
それは、そうだろう。彼は真っ当な聖職者であるし、仲間を心配してきただけだ。
「……また今度にする?」
「いえ。ただ、紅茶は諦めます……残念ですが」
「そう……」
テメノスは扉から背を離すと、キャスティに向き直る。
まるでこれから審問でも始めるかのような顔つきだ。
「夜分に女性の部屋を訪ねる無礼さは理解しています。それでも、話をしておかなくてはと思いました」
「お酒のことなら、もう十分よ」
「いいえ、違います。その件ではなく、……私的な感情の話になります」
テメノスはそこで止め、一度深呼吸をしてから、言葉を続けた。
「この先、あなたに会えない気がしたので、言わせてください。……ずっと、あなたのことを一人の女性として気にかけていました」
「……それって、どういう意味?」
腹のあたりで両手を組み、彼に問う。これこそ嘘なのではないかと疑いたい気持ちと、嘘でもいいから聞きたいという僅かな期待とが鼓動を早める。
「分かりませんか?」
じっと見つめる先でテメノスは視線を一度逸らし、次にキャスティの顔を見つめると、手を掴んで引き寄せた。
「──あなたのことが、好きだと言っています」
最初に、耳を疑った。
言われたことを反芻して、目を瞬く。それから、抱き寄せられるままに、その胸に飛び込んだ。
しばらく何も言えなかった。静かに互いの心臓の音を響かせ合って、初めて抱きしめ合った、その感覚を味わう。
私も、と声にするだけで、沢山の勇気が必要だった。震える声で、けれど、確かに聞こえるようにはっきりと言い直すと、腕の力が緩む。
何も言えなかった。目が合ったその瞬間に、何をしたいのか、すればいいのか、不思議とすぐに理解できた。
首筋に手が回る。背中に腕が回り、抱き寄せられる。こういうときは目を瞑るのだとぎゅっと目蓋を閉ざしたわけだが、唇に柔らかな感触が触れたとき、堪えきれずに目を開けてしまった。
は、とテメノスが掠れる声で笑う。
応えるようにその肩に手を回し、あとは誘われるままに身を委ねた。
翌朝、廊下を歩く人の足音に目を覚ました。
「あのまま寝ちゃったのね……」
ぼんやりとした頭を起こす。衣服は乱れ、起き上がった自分の上には白いローブとシーツが掛けられている。
「……起きて、テメノス」
隣で眠る彼を揺すって起こす。眠そうに欠伸をしながら起き上がった彼は、痩身を照らす朝日も構わずキャスティを見て微笑む。
「昨晩のこと、覚えています?」
ふ、と今度はキャスティもしっかりと笑い返した。
「ええ。──もちろん、ちゃんとね」
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漫画で描きたいな。
#ネタメモ
お祝い絵で扇子持ってくれてるから踊子衣装のキャスが、誰かの手をぺしんとそれで叩いて叱るシーンがめちゃくちゃ欲しいっていうか欲しい。あと扇子で顎クイしてほしいまじで。
盗賊ジョブのときにあんなセリフ吐くんだからその手の素質あると思うんですよねキャスね……演技でいいからやってほしい。やってよ〜😭
#テメキャス
他の男牽制(にはならないと分かってるけど男連れアピしたい)のために近くにいるテメが二人きりになったときにいい雰囲気になってそのままスリットから足に触ろうとしたところで「まだだめよ」ってぺしんってやられてほしいんですが、そんな展開はどこかに落ちてませんかね……。私の大事なテメキャスシーンなんです……。
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#ヒカキャス
もうさーーーーー旅の最中でヒカくん暴走時とかさあーーー何かの折に扇子でぺしん、て叩いてほしいしなんなら顎クイまでしてほしい、何らかの演技のために……。
畳む
その後ちゃんとよしよししてほしい……あーー邪でごめん。
ていうかこんな感じの服で足見せながら「悪い子ね♥」なんて言うのずるくないです???!!ずるいよ!!!!テメノスもそりゃ笑うよ(弊大陸ではテメだけ見てます)(ヒカくんにも見せたいがなかなかそういう機会がない)(どんなきもちでみんな行動速度上げてるんだよほんと)(いつかネタにする)
お祝い絵で扇子持ってくれてるから踊子衣装のキャスが、誰かの手をぺしんとそれで叩いて叱るシーンがめちゃくちゃ欲しいっていうか欲しい。あと扇子で顎クイしてほしいまじで。
盗賊ジョブのときにあんなセリフ吐くんだからその手の素質あると思うんですよねキャスね……演技でいいからやってほしい。やってよ〜😭
#テメキャス
他の男牽制(にはならないと分かってるけど男連れアピしたい)のために近くにいるテメが二人きりになったときにいい雰囲気になってそのままスリットから足に触ろうとしたところで「まだだめよ」ってぺしんってやられてほしいんですが、そんな展開はどこかに落ちてませんかね……。私の大事なテメキャスシーンなんです……。
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#ヒカキャス
もうさーーーーー旅の最中でヒカくん暴走時とかさあーーー何かの折に扇子でぺしん、て叩いてほしいしなんなら顎クイまでしてほしい、何らかの演技のために……。
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その後ちゃんとよしよししてほしい……あーー邪でごめん。
ていうかこんな感じの服で足見せながら「悪い子ね♥」なんて言うのずるくないです???!!ずるいよ!!!!テメノスもそりゃ笑うよ(弊大陸ではテメだけ見てます)(ヒカくんにも見せたいがなかなかそういう機会がない)(どんなきもちでみんな行動速度上げてるんだよほんと)(いつかネタにする)
#ヒカキャス
アクキーじゃなくてダイカットシール作りたい。
アクキーじゃなくてダイカットシール作りたい。
#テメキャス
小さい頃のことなんてもう忘れちゃったテメとキャスが、実は昔同じ教会の施設にいたかもしれない……ってことはありうるのかな?とふとおもって。
小さいキャスちゃん、薬師にあこがれて勉強も始めていた頃なら、旅の薬師や旅団に私も連れて行って!ってお願いしそうだなと思い。
一方、キャスちゃんの笑顔を遠目に眺めてたというか、この子人の面倒ばかり見てるけど自分だって面倒見てもらったらいいのにって思ってたテメくんは、(キャスが薬師になりたいからついていきたいということを)いいと思って、周りの大人にそれとなくお願いしていたり。
それによってキャスちゃんは薬師達と旅に出てしまうのだが、テメくんは夢を追いかける彼女の笑顔が好きだったのでそれでよかったのだ……みたいな。なおキャスちゃんはキャスちゃんで、彼が応援してくれたから旅に出られたの、みたいなふうに思っているといいな、と。
そういう二人があの旅で出会って、昔話はお互いにしないけど、こういうことがあって嬉しかったという話になったときに「……なんだか身に覚えのある話のような」「そうなの?」みたいな感じで実はあの時あの場所にいた……?!ってわかるのはいいな〜って思いました。はい。
付き合うかはわからないけど仲良くはしててほしいですね、ワンナイトくらい決めておいてもらえませんか?(理性への相談)
だめですか、そうですか……。でもそういう世界線だってあるかもしれないじゃないですか!!!いいでしょ!!と私は喚いておきます。
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小さい頃のことなんてもう忘れちゃったテメとキャスが、実は昔同じ教会の施設にいたかもしれない……ってことはありうるのかな?とふとおもって。
小さいキャスちゃん、薬師にあこがれて勉強も始めていた頃なら、旅の薬師や旅団に私も連れて行って!ってお願いしそうだなと思い。
一方、キャスちゃんの笑顔を遠目に眺めてたというか、この子人の面倒ばかり見てるけど自分だって面倒見てもらったらいいのにって思ってたテメくんは、(キャスが薬師になりたいからついていきたいということを)いいと思って、周りの大人にそれとなくお願いしていたり。
それによってキャスちゃんは薬師達と旅に出てしまうのだが、テメくんは夢を追いかける彼女の笑顔が好きだったのでそれでよかったのだ……みたいな。なおキャスちゃんはキャスちゃんで、彼が応援してくれたから旅に出られたの、みたいなふうに思っているといいな、と。
そういう二人があの旅で出会って、昔話はお互いにしないけど、こういうことがあって嬉しかったという話になったときに「……なんだか身に覚えのある話のような」「そうなの?」みたいな感じで実はあの時あの場所にいた……?!ってわかるのはいいな〜って思いました。はい。
付き合うかはわからないけど仲良くはしててほしいですね、ワンナイトくらい決めておいてもらえませんか?(理性への相談)
だめですか、そうですか……。でもそういう世界線だってあるかもしれないじゃないですか!!!いいでしょ!!と私は喚いておきます。
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アホかもしれんのですけど、原稿一つ区切りを決めたらヒカキャスペーパーは出せるんじゃない?ってなってきてて、なってきてるので、実現できるように頑張ります。ほんとは新刊も置きたかった……。
無料配布にするつもりなので、もしあったらぜひもらってやってください⁽⁽ଘ( ˊᵕˋ )ଓ⁾⁾
記念絵ネタ漫画も付けるか!(勢いだけはある)